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期待値で馬券を買うと儲かるのか?「想定勝率×オッズ」が高いレースほど回収率が低かった話

公開 2026-11-03・データは11月3日までの記録で自動更新

期待値は「勝つ確率×オッズ」で、1.0を超えれば理論上は買う価値がある。しかしAI予想の実データでは、期待値が高いレースほど回収率が低く、期待値1.5以上の区分は60.7%、0.7未満の区分は91.2%だった。AIの「勝つ確率」の見積もりが、人気薄で甘くなるからである。

期待値とは

馬券の期待値は、次の式で計算する。

期待値 = その馬が勝つ確率 × 単勝オッズ

たとえば勝つ確率が30%でオッズが4.0倍なら、期待値は1.2。100円買い続ければ平均120円戻る計算になる。1.0を超える馬券だけを買えば回収率は100%を超える、というのが「期待値買い」の考え方である。

問題は、「勝つ確率」が誰にも分からないことにある。オッズは市場(馬券を買う人全体)の見立てで、自分の見立てがそれより正しいときだけ、期待値買いは成り立つ。

AI予想で検証した結果

このサイトのAIは、◎に「想定勝率」を付ける。これに予想時点の単勝オッズを掛けた期待値で、レースを4つの区分に分けて成績を集計した。

買い方・区分レース的中率回収率収支
期待値1.5以上7149.3%60.7%-20,200円
期待値1.0〜1.57538.7%78.9%-11,610円
期待値0.7〜1.05459.3%59.5%-16,670円
期待値0.7未満5375.5%91.2%-3,290円

10月26日〜11月3日、各点100円の均等買い、見送りは除く。

◎の単勝だけを買った場合も同じ区分で見る。

買い方・区分レース的中率回収率収支
期待値1.5以上(◎単勝1点)7128.2%96.5%-250円
期待値1.0〜1.5(◎単勝1点)7518.7%63.5%-2,740円
期待値0.7〜1.0(◎単勝1点)5427.8%55.7%-2,390円
期待値0.7未満(◎単勝1点)5345.3%80.4%-1,040円

10月26日〜11月3日、各点100円の均等買い、見送りは除く。

執筆時点(2026年11月3日)の分析では、期待値が高い区分ほど回収率が低い、という逆の結果だった。期待値1.5以上(AIがオッズよりかなり強気)のレースは回収率61%、0.7未満(AIがオッズより弱気)のレースは91%。

なぜ逆になるのか

AIの想定勝率が高く、オッズが高い(人気薄)という組み合わせが「期待値が高い」状態である。この組み合わせが起きるのは、たいてい次のどちらかである。

  1. 市場が見落としている好走要因をAIが見つけた(本当に妙味がある)
  2. AIが見落としている不安要因を市場が知っている(AIの過大評価)

実データでは2のほうが多かった。市場には、パドックの気配、調教の動き、厩舎の情報など、AIが読んでいない情報が織り込まれている。AIが「強気」になるレースは、AIに見えない情報が多いレースであることが多い。

これは「オッズは賢い」という競馬の古い教訓と一致する。市場全体の見立てを上回るのは、個人でもAIでも簡単ではない。

それでも期待値を使うなら

このサイトでの扱い

この結果を受けて、このサイトでは期待値を「買い目を増やす理由」には使わず、「◎の候補から過剰人気の馬を外す」ためだけに使っている。勝負レースの選び方も、期待値順ではなく、的中しやすさ(自信度・◎の人気)順にしている。

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