ばんえい競馬はなぜ予想が難しいのか—AI予想の成績が最も悪い場の話
ばんえい競馬は、1トン前後の鉄そりを引く馬が200mの直線コースで2つの障害(坂)を越えるレース。通過順も脚質も上がりタイムも無く、通常の競馬の予想手法がほぼ使えない。このサイトのAI予想では全場で最も回収率が低く、買い目を絞る特別ルールを設けている。
ばんえい競馬とは
北海道の帯広競馬場だけで行われる、世界で唯一の形式の競馬である。
- 馬:体重800kg〜1トンを超える「ばん馬」(ペルシュロン種などの重種馬)
- コース:直線200m、途中に高さ1mと1.6mの2つの障害(坂)
- そり:騎手が乗る鉄そりに、クラスごとに決められた重量(450kg〜1トン前後)を載せる
- ゴール:馬の鼻ではなく、そりの後端が通過したとき
- タイム:速い馬で2分前後。第2障害の手前で止まって息を入れる「ため」が普通にある
勝負を分けるのは、スピードではなく、第2障害を越えるパワーと、障害後に脚が残っているかどうかである。
通常の競馬と何が違うか
| 通常の競馬 | ばんえい競馬 | |
|---|---|---|
| 距離・馬場 | 1000〜3600m、芝・ダート | 200m直線、砂(水分量で重さが変わる) |
| 脚質 | 逃げ・先行・差し・追込 | 無い(第2障害の越え方が近い概念) |
| 通過順・上がり | ある | 無い |
| 斤量 | 騎手の体重で50〜60kg | そりの重量で数百kgの差がつく |
| 馬場状態の影響 | 良〜不良で時計が変わる | 馬場水分(%)で大きく変わる。雨で軽くなると速い馬が有利 |
AIの評価軸のうち「展開利」は通過順と脚質から読むため、ばんえいでは使えない。「条件適性」も距離や芝ダートが無いため、そりの重量と馬場水分でしか判断できない。
AI予想の成績
このサイトのAI予想の成績を場別に見ると、帯広(ばんえい)の回収率は執筆時点(2026年11月3日)で44%と、全場で最も低い。成績ページの場別の表で最新の数字を確認できる。
成績が悪い理由は、データの形式が通常の競馬向けに作られていて、ばんえい特有の情報(第2障害の越え方、そりの重量差、馬場水分)が評価に反映しにくいことにある。
このサイトの特別ルール
2026年11月1日から、帯広のレースは次のルールで買い目を絞っている。
- △は1頭まで、☆は付けない(3連複フォーメーションは最大5点)
- 自信度の付け方は他場と同じだが、見送りの基準を厳しめに運用
当たらない場で点数を増やしても損失が増えるだけなので、記録は続けつつ投資を抑える方針である。
ばんえいを予想するなら
AIの手法とは別に、ばんえいを予想する人が見ている情報を挙げておく。
- そりの重量(負担重量):クラスと賞金で決まり、同じレースでも馬によって10〜20kg差がある。重量が軽い馬が有利
- 馬場水分:レース当日に発表される。1%台は重く(時計がかかる)、雨で2.5%を超えると軽くなる。軽い馬場ではスピード型、重い馬場ではパワー型が有利
- 第2障害の越え方:過去のレース映像で、ひと腰で越えるか、何度も止まるか
- 騎手:障害で「ため」を作るタイミングの判断が勝負を左右するため、騎手の影響が通常の競馬より大きい
馬券は20歳から購入できる。予想は的中や利益を保証するものではない。